芸人とYouTuberの違い
近年世間に注目を浴びているYouTuber。その影響力は小学生のなりたい職業ランキングTOP3に入るほどである。また小学生だけでなく社会人も脱サラを目指して活動している人もおり、始めどこか馬鹿にされていたYouTuberが世間に浸透しつつある。
「将来つきたい職業」アンケート結果/「小学生白書Web版」2018年9月調査より
また「YouTuberなんてテレビにでたらちっとも面白くない」と言われるようによく芸人と比較されるが、では芸人がYouTuberデビューしたら簡単にトップYouTuberになれるのか。
実際はそうではない。現在の芸人のYouTuber登録者数ランキングは以下である。
最高はカジサック氏の159万であり、その他は100万人以下である。これでも十分すごいことではある。しかし、
日本のYouTuber登録者数ランキングは以下であり最高ははじめしゃちょー氏の831万人。TOP10でもHikakinGamesの441万人である。つまり芸人YouTuberは全く及んでいない。
この結果から人気芸人でも簡単にYouTuberになれないことが分かるだろう。ではなぜなのか、これは芸人とYouTuberの違いを知ることが必要となる。
そもそもテレビ番組を作るには当然芸人だけではできない。番組制作に直接携わる関係者はざっと挙げても以下の人たちがいる。
制作スタッフ
①テレビプロデューサー
②テレビディレクター
③アシスタントディレクター
④タイムキーパー
技術スタッフ
①カメラマン
②編集者
③音声スタッフ
④照明スタッフ
つまりこの人たちがいなければテレビ番組を作ることはできない。ここが芸人とYouTuberとの大きな違いである。つまり芸人だけがYouTuberを目指しても、番組の構成、動画の撮り方、編集などの技術がなければ作ることができないのだ。しかしYouTuberはこれを全て自分でしなければならない。つまり芸人としての能力だけでなく、裏方としての能力も必要になる。
またこれは逆も言える。芸人は「芸」をすることに特化した人である。つまりYouTuberがテレビに出ても面白くないと言われるのは、「芸」だけでの勝負では芸人には勝てないのだ。
芸人にも下積みはあるが、YouTuberにも当然下積みはある。YouTuberを始めても数か月は全く相手にされず、再生回数も100回すらいかないこともざらである。飯が食えるレベルまで稼ぐには数年はかかることもおかしくない。また大半の人はその前にやめてしまう。
YouTuberを目指すことは芸人を目指すことと同じ覚悟が必要である。つまり真剣にならなければ到底やってい行ける職業ではない。