世の中を分析したいよ

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人工雪の作り方

 2020年1月14日現在、日本は記録的な雪不足となっている。中でも大きな打撃を受けているのはスキー場だ。スキー場のオープン状況を去年と比較しても、以下の図の通り、今年は去年より増え3割が滑走不可の状態である。

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暖冬による雪不足 スキー場の稼働率は昨年より大幅減 - ウェザーニュース

 「雪が無ければ、作ればいいじゃなか」

 確かに雪が降らなくても、人工雪を作ることができる。まず人工雪を作る方法として大きく分けて二つある。

 氷を砕いて雪にするにするのは人工造雪機と呼ばれている。これはかき氷機と同じ仕組みだ。メリットして季節に関係なく作ることができる。つまり冬じゃなくても暑い夏でも作ることができる。夏のイベントで使用されているのは人工造雪機だ。

 低温の大気中に水を噴霧することで雪を作るのは人工降雪機と呼ばれている。これは圧縮した空気と水を混合させたものを大気に放出するのだ。圧縮した空気を大気に放出すると断熱膨張するため温度が急激に下がる。これを利用して水を凍らせて雪にするのだ。メリットとして氷を用意する必要がないため、人工造雪機よりも安くすむ。デメリットとして気温が低いときにしか作れない。それは気温が高いと圧縮した空気を大気に放出したとき氷点下にならないからである。


必要な気温は以下の赤いラインを下回ったときである。

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人工降雪機 - Wikipedia

 

 ここで少し断熱膨張について説明する。例えば空気入れで空気を入れるとき、空気入れが熱くなる。これは空気が圧縮され気圧が上がったため温度が上がったのだ。図で表すとB→Aに変化したのだ。このとき温度はT2→T1へ変化するため温度が上がる。そして人工降雪機で起こっている現象はこの逆である。つまりA→Bに変化しているのだ。そのとき温度はT1→T2に変化するため温度が下がる。

 

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 スキー場で主に使用されているのは人工降雪機だ。人工造雪機は氷を用意しなければならないため、費用が莫大になるからという。人工降雪機なら外気温が低ければ、池などに貯水した水があればできるからだ。ただ、暖冬により気温が高いと人工雪が作れなく、スキー場が営業できないところが多くなっている。ただ雪が降らないだけでなく気温が高いことも大きく影響しているのだ。